完全な避妊・安全日はない!

基礎体温で知る「安全日」
避妊にはいろいろな方法がありますが、その中の1つに、基礎体温で妊娠しにくい時期をチェックする方法があります。
これは、基礎体温によって排卵日を把握し、卵の寿命(1~3日)と精子の寿命(3~7日)を考えて、妊娠の可能性の高い時期を避ける方法です。
最も妊娠しやすいのが排卵3日前から排卵翌日までの約5日間ですので、この時期を避ければよいという考え方ですね。
具体的には、高温期が4日以上続き、卵の寿命が完全に終わってしまったと確認してから、月経が始まるまでの間がいわゆる「安全日」です。
この期間であれば、ピルや避妊具などを使用しなくても妊娠することはないと一般的には考えられています。


100%の「安全」ではない
しかし、基礎体温による「安全日の予測」だけに頼るのでは、100%安全とは言い切れません。
基礎体温は体調の影響を受けやすく、ストレスなどで月経が不順になることもあるので、排卵日の完全な特定はなかなか難しいでしょう。
低温期はいつ排卵が起こるかわからない状態ですので、妊娠の可能性は常にゼロとは言い切れない状態です。
また、高温期に入ったと思っていたら実は違っていたり、高温期に排卵が何度か起きてしまう場合もあります。
このように、基礎体温による避妊法は月経周期が不順な人はできませんし、そうでなくても、体調を崩したり生活が不規則になると排卵日がわかりにくくなります。
ですから、基礎体温はあくまでも目安として活用し、他の避妊法と併用した方がよいでしょう。
今の日本では、望んでも妊娠出来ない夫婦が増加する一方で、望んでいないのに妊娠してしまう未婚のカップルも増加しているのが現状です。
妊娠を素直に喜べるよう、基礎体温だけに頼らずきちんと避妊するようにしましょう。
